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東京のマンションは1億円超え。それでも人は集まり、地方は流出する
ニュースを見ていると、東京都のマンション価格が1億円を超えるという話題を目にすることが、珍しくなくなりました。
しかもこれは新築マンションだけではなく、中古マンションですら1億円を超えてきているというのですから、我々地方の不動産業者からすれば本当に驚くばかりです。
理由としては、資材価格の高騰、人件費の上昇、インバウンド需要、海外マネーの流入など、さまざまな要因が挙げられます。
ただ、それ以上に根本的な理由として感じるのは、東京都は転出者数より転入者数の方が圧倒的に多いという事実です。
少子化が進む中でも、東京には人が集まり続け、地方から人を吸収している。
人が集まるから住宅価格が上がり、住宅価格が上がってもなお人が集まる。
この循環が、東京の不動産価格を押し上げ続けているように感じます。
ニューヨークやロンドン、パリなど世界の主要都市と同じです。
■分譲(売買)だけでなく賃貸の家賃も上げり続ける東京
分譲マンションだけではありません。
賃貸住宅の家賃も、東京では上がっています。
先日、羽鳥さんの番組では、管理会社からの賃料値上げ要請に対し、約8割の入居者が値上げを受け入れているという報道がありました。
なぜ受け入れるのか。
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断って退去しても、次に借りる物件の家賃も高い
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引っ越し代そのものが上がっている
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結果として、今のまま住み続ける方が現実的
こうした判断です。
つまり東京では、「家賃が上がっても、出ていくという選択肢が現実的ではない」という状況も生まれています。
■ では、広島はどうか
ここで視点を、私たちの広島に移してみます。
確かに、広島市内のマンション価格も数年前から上がってきています。
戸建住宅も、建築費の高騰を受けて価格は上昇しています。
ただし、東京と同じ構図かと言えば、決してそうではありません。
マンションについては、
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立地が良い
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条件が良い
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ある程度の収入がある層
こうした条件がそろえば、今でも売れています。
しかし一方で、郊外の新築戸建住宅は余っている。
これは現場にいると、はっきりと感じる事実です。
■ 買えなくなっているのは「一般の人」
広島の郊外で住宅を購入している多くの方は、いわゆる富裕層と言われる人達ではなく、一般の方々です。
その方々が、今「家が欲しくても買えない」状況に追い込まれています。
理由は明確です。
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物価は上がっている
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住宅価格も上がっている
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住宅ローンの金利も上がってきている
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しかし、収入の伸びはそれに追いついていない
本来であれば、「子どもが小さいうちに広い家に住みたい」「庭のある家で、夏はプールをして、ペットも飼って」そんな暮らしを思い描いていた方も多いはずです。
それが今では、ローン審査そのものも厳しくなり、住宅ローンの金利も上昇し、将来が不安でなかなか購入に踏み切れない方が増えています。
■ 住宅ローン金利の上昇は「貸す側」にも直撃する
さらに見落とされがちですが、金利の上昇は、賃貸の家主側にも直撃しています。
賃貸マンションやアパートの多くは、家主が金融機関から借り入れをして購入・建築し、その返済を家賃収入でまかなっています。
ところが現在、
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借入金利は上昇
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電気代・ガス代は上昇
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清掃費・修繕費・管理費も上昇
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人件費や運営コストも上昇
上がっていないものを探す方が難しい状況です。
東京のように需要が集中しているエリアであれば、家賃を上げることで、こうしたコスト上昇分を幾分かは吸収ができます。
■ 地方の家主は、値上げすらできない
しかし、地方ではまったく事情が違います。
先月、弊社が所有する賃貸マンションについて、任せている管理会社から「全体的に家賃を下げませんか」という提案がありました。
理由は単純で、周辺も空室が多く、一度空くと次がなかなか決まらないからです。
つまり地方の家主は、
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金利は上がる
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維持コストも上がる
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それでも家賃は上げられない
という、非常に厳しい構造の中にいます。
収入は増えないのに、支出だけが増えていく、この状況に直面している地方の家主は確実に増えています。
■ 転出超過ワースト1位、5年連続という現実
最初は驚きましたが、悲しいかな慣れてしまった「広島県は転出数が全国最多、しかも5年連続ワースト1位」というデータです。
とても不名誉で、残念な数字です。
データの取り方に賛否はあるようですが、それでも、「出ていく人が多い」という事実自体は否定できません。
よく聞く理由としては、
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賑わい施設が少ない
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大型コンサートができる会場が少ない
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働く場所、働きたいと思える会社がない、選択肢が少ないなど
私自身も出張のたびに、
「空港、本当遠いな」
「新幹線4時間、正直しんどい」
「四国に、市内から行けたらいいのに」
そう思ったことは、数十回、いや数百回は思ったかもしれません。
■ 問題は「なぜ」ではなく「これから」
なぜ、こうなったのか。
正直なところ、私には分かりません。
ただ一つ言えるのは、
過去ではなく、これからどうするかだということです。
人口が減る。
物価が上がる。
住宅は高くなっている。
賃貸経営も厳しくなってきている。
これらは、すぐに変わる話ではありません。
だからこそ、
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どんな街を目指すのか
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どんな暮らしを支えるのか
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不動産業はどうあるべきなのか
不動産は、その街の「未来」を映す鏡でもあります。この現実から目を背けず、私たちもできることを一つずつ考え、行動していきたいと思います。

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